社交不安障害について
長いこと患っている社交不安障害について書きたいと思う。
社交不安障害とは、以前は、社会不安障害、対人恐怖症と呼ばれていた。
不安障害のグループに入る、精神疾患である。
不安障害とは、パニック障害や全般性不安障害なども含まれている。
社交不安障害とは、人がコワいという病気である。
社交不安障害の人の脳波を調べると、人が笑っている時、悲しんでいる時、怒っている時、どんな時でも通常よりも過剰反応する。
遺伝的要因、環境的要因が述べられているが、厳密な原因はわかっていない。
過保護に育てられた人や厳しく育てられた人に発症しやすいというデータがある。
症状が表れるのは、対人場面である。
また、一人でいる時でも、対人場面のことを考えると、症状が表れることもある。
手が震える、足が震える、汗をかく、赤面する、声が震える、体のどこかが震えるなど。
呼吸が浅くなり、心拍数が増す。
過緊張するという状態に陥る。
共通しているのは「人から否定されること」に対して、敏感であるということ。
おかしい人だと思われるのではないかという恐怖を持ち合わせている場合が多い。
私の場合、顕著だったのはスピーチの時である。
社交不安障害を患うと、スピーチに苦手意識を持つ場合が多い。
まず、足が震える。
大学生時代は、貧血なので、座って発表してもいいですか、と教授にお願いをして、なんとかしのいできた。
もしくは座ってでも、マイクを持つ手が震えすぎてしまうので、抗不安薬、メイラックスを飲んで、なんとかその場をやり過ごすことができた。
社会人になってからは、さすがに、座って、という訳にはいかなかった。
スピーチの際には頓服薬、ワイバックスとメイラックスを混ぜてなんとかなるくらいだった。
人によって症状が違うのだが、会食恐怖というのもある。
人前でご飯を食べられないという現象に見舞われることもある。
箸を持つ手が震えるから、または、別の理由などによってである。
対人場面全体に影響を及ぼすので、罹患している人のつらさは半端なものではない。
外に出れば、必然的に人と接する機会が増えるからである。
ストレスがかかりやすい、病気でもある。
ストレスがかかりすぎると、うつ病、パニック障害、アルコール依存症などを約70%の確率で併発する。
うつ病で病院にかかったけれど、根源には、社交不安障害があったというケースも珍しくない。
治し方としては、まずは通院することである。
通院をしながら、お薬を飲み、社会生活を送る。
社交不安障害に有効なお薬は、多くある。
また、認知行動療法も有効である。
そもそもの考え方を変えていくのである。
緊張してもいい、変だと思われてもいい、焦ってもいい、など。
それらの思考を本気で思えるようになれば、かなり改善されるだろう。
精神医学の教科書や、社交不安障害の本3冊を読んだが、治らない病気ではない。
適切な治療をすれば、治る病気である。
お薬を飲みながら、行動をし続けることで、失敗体験と成功体験を積むことができる。
成功体験を何回も積めば、脳の過剰反応がなくなるらしい。
人は必ずしもコワいものではないという認知が、脳の中で上書き保存される。
私自身、25歳の5月までは、数々の失敗体験と成功体験を繰り返し、いいところまでいき、減薬の話しが持ち上がっていた。
その後、運悪く、失敗体験を連続で経験しまったため、こじらせてしまった、ダメな例ではある。
社交場面で悩んでいる方に私的おすすめするのは、通院することと、お薬をきちんと飲んで治していくことである。
私の課題は、うつ病を先に治すこと。
その後、もう一度、一から、認知行動療法に取り組みたいと思っている。